─ 変わるもの、変わらないもの
8月も後半に差し掛かると随分過ごしやすい日が増えて来ました。
とはいえ、まだ気温の揺れもありますから、もう少しだけ夏を楽しみたい今日この頃です。
みなさんは外に出掛けられる際、日焼け対策はされていますか。
私の幼少の時分なんかは、あえて日光浴をする習慣があったような気もします。
今はすっかり日焼けを避ける時代、変わるものですね。
本日は、その日光浴にまつわるお話をひとつ。
革とは元々は動物の皮で、それを鞣し(なめし)という製法で革へと生まれ変わらせます。
元が肌なのですから、製法にもよりますが当然日焼けし、経年変化していきます。
当店では靴や鞄を中心に修理を承っていますが、
部品のちぎれなどで持ち込まれるモノ達も、その多くが長い時間を過ごしてきた革たちです。
新しい革を当てて修理をすると、その部分だけ色が明るく浮いてしまいます。
そこで当店では、仕入れたばかりの革をあえて日光浴させ、表面のエイジングを進めてから修理に使うようにしています。
染料で色を近づける方法もありますが、
そうすると使用していくうちに修理部分だけが濃くなってしまうこともありますので、
できるだけ持ち込まれた革に寄り添うような修理を心掛けています。
仕入れたばかりの革はとても白く、これはこれで綺麗なのですが、
修理の素材としてはまだ少し幼いのです。

これが約2ヶ月でこのように表情を変えます──

写真でも変化が感じられるのではないでしょうか。
ここからさらにじっくり焼いて、修理に適した素材へと育てていきます。
時間を重ねれば重ねただけ育っていく——
それが革製品が古くから愛され続ける理由のひとつなのではないでしょうか。
陽の光を浴びる革たちを見ていると、何ひとつ疑うことなく日光浴していた幼少期の私たちを思い出します。随分とエイジングは進んでしまいましたが、あの頃の純真さは失わないでいたいものです。
修理のアトリエ Rondo / Fumi




